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fujitake works 雑記帖

univasal stool nume

ニ年半前に友人が始めたアウトドアとデザインを基軸としたプロジェクト  wanderout_official.

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私はヌメ革のスツールを不定期に製作しています。
今回は製作風景を紹介させて頂きます。

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椅子張り用のヌメ革を両面使用し、伸び止めのターポリンを挟んで接着。端を全周縫製し、木口を全周磨きあげます。

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縫製後、手縫い仕上げ用の下穴を1つづつ目打ちであけていきます。

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フレームと革を手縫いで合わせて仕上げます。

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製作風景。

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上は新しいモノ。下は二年半使用したモノ。
オイルも塗らずに良い感じに経年変化して育ってきました。

シンプルなフレームに合わせ工業製品に見えるよう意識しながら、ローテクな手作業で仕上げています。
これからは手作業を上手に取り入れ、工業製品にはだせない手作業ならではのムラや質感を大切にし、愛着のわく作り方が大事になってくるように思います。
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  1. 2023/05/27(土) 10:07:11|
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ジャパニーズモダン(天童木工)

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ATELIER MUJI GINZAで開催中の展示「JAPANESE MODERN」展へ。
1940年代~1960年代のミッドセンチュリー期に日本で生まれた名作椅子が展示され、多くの椅子に実際に座ることが出来る貴重な機会となっています。
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日本では身近にある素材の竹。竹を上手に用いた椅子が多くみられました。
戦後の日本では主に畳での生活でしたので、畳ずりと呼ばれる脚の形状も日本ならではの特徴です。
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ジャパニーズモダンを語る時に無くてはならない会社、天童木工。
天童木工で多くの名作椅子の開発に携わってこられた菅澤光政さんのトークイベントに参加してきました。
著名な建築家、デザイナーの方々との名作椅子誕生の開発話をはじめ、北欧の椅子から大きな影響を受けた事や、小さかった天童木工が日本を代表する家具メーカーになるまでの事など。貴重な経験を思い出しながら丁寧にお話くださいました。
画像は菅澤さんが製作した1/5スケールの完成度の高い椅子の数々。
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1900年代以降、多くのモダニズムデザインが日本にはいってきました。
第二次世界大戦で多くの技術が開発され、その一部は戦後、家具製造の技術に用いられています。
日本の高度経済成長にあわせて多くの建築が日本中で建てられ、その建築に合わせて多くの名作椅子が生み出されました。
建築家やデザイナーは次々と建てられる建築物に合わせ新しい家具をデザインし、家具メーカーは新しい技術や素材を用い挑戦し、良いモノを作ろうと努力し作り続けていました。今とは違い、全てが変わり全てが足りなかった時代です。

ようやくジャパニーズモダンと言われ見直され始めていますが、多くの名建築が壊されてきたように、数多くの椅子もゴミとして処分されてきました。
作り手の方々は名作椅子になることなど考えもせず、ただひたすらに良い品質の製品を作ることだけ考えていたと思います。
張替えをしていても日本製の椅子の技術の高さ、作りの綺麗さを実感しています。
ジャパニーズモダンを通してこれからの日本の家具を見なおす良いタイミングだと思いました。
西欧の物真似ではなく日本の風土に合った素材と形。
使い捨てではなく張替えて使い続ける暮らしへ。
  1. 2023/05/02(火) 21:00:35|
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