
日本製の古い椅子の張替えをしました。
昔の椅子にしてはサイズが大きく、木部も凝った作りなので、
当時にしてはとても立派な椅子だったのではないでしょうか。

中身は随分と傷んでいて、バネ糸や麻布が切れてしまっています。
ですが、昔の使い込まれた麻、なんとも言えない良い雰囲気があります。

バネを支えている麻テープも傷んでいましたので、木部の状態に。
せっかくなので、緩んでいるホゾにボンドを入れて軽く塗装をしました。

麻テープを張りなおし、バネを入れなおします。

新しく麻布をひき、四方に土手を作り、パーム(椰子の実の繊維)を敷きつめます。
昔の椅子は藁や芝草、パームや馬毛など天然の素材がクッションの中身に使われています。

下張り後、綿をかぶせ張り仕上げました。
あまりやらない仕事ですので、昔の室内などを見ながら丁寧に仕上げました。
昔はこれがあたり前でしたから、人間の手はもの凄い道具なのだと思います。
直しまた使い続けられていく、昔はあたり前だった事があたり前で無い時代です。
ただの張替えではなく、張り直すこと。これからも大事にしていきたいです。
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- 2014/07/01(火) 23:04:40|
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